問題111/第36回(令和5年度)/介護福祉士
介護:介護過程
次の事例を読んで、問題111、問題112について答えなさい。
Bさん(50歳、男性、障害支援区分3)は、49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、左片麻痺で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で、手先が器用だったと言っている。生活支援員の声かけに対し、Bさんが大声を出した理由を解釈する視点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を、「右手を使い、作業を自分ひとりで行える(3か月)」と設定し、製品を箱に入れる単純作業を任されていた。ほかの利用者との人間関係も良好で、左片麻痺に合わせた作業台で、毎日の作業目標を達成していた。生活支援員には、「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。
将来に向けて、生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると、Bさんも喜んで受け入れた。初日に、「ひとりで頑張る」と始めたが、途中で何度も手が止まり、完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると、「こんなの、できない」と大声を出した。