<既に終了した募集です。参考として記事を残しています。最新の案内があれば記事を追加していきます。>
新年度に切り替わる4月から5月にかけて社会復帰調整官の採用情報がいくつか出ていますので、取り上げてみました。
詳しくは社会復帰調整官の採用案内が法務省のウェブサイトに掲載されていますので、興味のある方は下記のリンクをチェックしてください。
社会復帰調整官とは
社会復帰調整官は、精神障害者の保健及び福祉等に関する専門的知識に基づき、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った人の社会復帰を促進するため、医療観察制度における生活環境の調査、生活環境の調整、精神保健観察等の業務に従事します。
法務省ウェブサイト:https://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo17.html
社会復帰調整官になるためには、精神保健福祉士等の資格や、精神保健福祉に関する実務経験等を有し、選考により採用される必要があります。
保護観察所とは法務省が管轄する地方のお役所です。つまり、社会復帰調整官=国家公務員ということになります。待遇は一般職の国家公務員で、採用までの経験年数等加味されて、給与が支給されます。当然、他の国家公務員と同様の福利厚生を受けることもできます。国家公務員であるため、県を跨いだ異動も時にはあるかもしれません。国家公務員には異動はつきものであって、その覚悟のない人は止めておいた方が良いでしょう。
保護観察所といえば、非行をした少年や刑務所から仮釈放となった者、執行猶予中に保護観察に付された者が再犯をしないように更生をするように指導や支援を主に行う機関です。
社会復帰調整官は心神喪失や心神耗弱の状態で殺人や傷害、放火などの他害行為を行い、その精神症状により、不起訴とされて刑に付されなかったか、刑を受けたものの減刑された者が社会復帰するのを促進する役割を担っています。
実際には対象の者がどのような生活をしていたのかの環境を調査したり、入院する病院へ行って退院先の調整をしたり、通院している者の状況を観察したり、関係機関を集めて会議を開いたりと多くの関係者と連絡調整を行って業務を進めているようです。
社会復帰調整官の応募要件
採用案内に記載されていることを簡単に書いてみると
- 社会復帰調整官の仕事に対する熱意がある
- 精神保健福祉士の資格があるか、社会福祉士、保健師、看護師、作業療法士、公認心理師、臨床心理士の資格があり、精神保健福祉に関しての知識を有している
- 8年以上の勤務経験(精神保健福祉に関する業務)
- 大卒以上
とのことです。
大学を卒業して、精神保健福祉関係の仕事に従事して8年以上経過した人が対象となります。精神科の病院でソーシャルワーカーとして働いていた方、計画相談事業所や就労支援事業所など福祉事業所で働いていた方などは積極的に検討してみてください。
今回の採用予定
令和6年1月時点で、いくつかの保護観察所での採用情報が出ています。
札幌保護観察所又は釧路保護観察所(令和6年4月1日付け)
北海道地方更生保護委員会が採用活動をしており、 若干名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月5日(金)~ 令和6年2月5日(月)
青森保護観察所及び秋田保護観察所(令和6年5月1日付け)
東北地方更生保護委員会が採用活動をしており、青森と秋田でそれぞれ 1名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月30日(火)~ 令和6年2月29日(木)
水戸保護観察所又は静岡保護観察所(令和6年5月1日付け)
関東地方更生保護委員会が採用活動をしており、 若干名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月19日(金)~ 令和6年2月15日(木)
名古屋保護観察所(令和6年5月1日付け)
中部地方更生保護委員会が採用活動をしており、 2名 の採用予定です。
公募期間:令和5年12月25日(月)~ 令和6年1月26日(金)まで
(鳥取、松江、岡山、広島、山口)保護観察所(令和6年5月1日付け)
中国地方更生保護委員会が採用活動をしており、管内いずれかの保護観察所で 若干名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月22日(月) ~ 令和6年2月21日(木)
徳島保護観察所(令和6年5月1日付け)
四国地方更生保護委員会が採用活動をしており、 1名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月18日(木) ~ 令和6年2月19日(月)
(福岡、長崎、熊本、那覇)保護観察所(令和6年4月1日付け)
九州地方更生保護委員会が採用活動をしており、 4名 の採用予定です。
公募期間:令和6年1月19日(金)~ 令和6年2月19日(月)
最後に
今回は全国で10名近くの採用予定があるようです。社会復帰調整官の仕事に興味がある人にとっては大きなチャンスです。今の仕事が忙しくてそれどころでない人もいるでしょうが、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。
社会復帰調整官の業務が自分に務まるのか不安な方もいると思いますが、採用後には約1か月間の研修が行われ、社会復帰調整官の基礎的な業務の知識や技術を学ぶ機会が得られるようです。
- 公務員になりたい方
- 刑事司法手続きに興味のある方
- 精神障害者の社会復帰に興味がある方
- 精神保健福祉士などとして資格を使って働いた経験を活かしたい方
- 医療関係者や福祉関係者などの多くの人と関わりながら仕事をしたい方
などには大変魅力的な仕事かと思います。社会復帰調整官の採用は年間を通しても全国で10名程度かと思われます。勤務を希望する地域での採用情報があった場合には積極的に応募してみてはいかがでしょうか。
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